日本で求められる卵巣凍結の仕組み

卵巣凍結は日本ではまだ実績が少ないとされています。

多くのメディアで取り上げられている大学の例でも、悪性腫瘍患者で移植した例は1例といわれています。

世界的にみると、ドイツやアメリカにおいて多くの症例があり検証が進んでいます。

特にドイツにおいては、Ferti Protektという機構が、卵巣の凍結保存ネットワークを構築し、

100以上の医療機関と提携しながら、治療を提供しています。

参照元:http://fertiprotekt.com/

日本の課題や問題点とそれに対する私たちの対応


日本の問題点として考えられるのは、まず、その採用している凍結方法にあるとされます。

卵子凍結、精子凍結、胚凍結に専ら用いられる「ガラス化凍結法」をメインで採用していますが、

まだ出産実績に乏しく、今後が期待されますが、凍結保護材の毒性についても懸念があるともいわれます。

この手法が実際に検証されるのは、これから10年20年をかけてのことになります。

一方で世界における現時点でのスタンダードな凍結法は、「緩慢凍結法」という手法です。

実際にこの手法の元に、凍結、融解後に出産報告されているもので80名ほどの実績があります。

私たちは日本の治療に深く浸透しているガラス化凍結法と、世界的なスタンダードである緩慢凍結法、

それぞれを併用する形で卵巣凍結保存を行うことができます。

日本卵巣組織凍結保存センターを実現するためには


日本の生殖医療の現場において、「生殖医療専門医」という資格があります。

こうした資格を有する方を生殖医療の専門家だと仮定した場合、日本においていくつかの問題があります。

数が少ないという現状と都道府県別に偏りがあるということです。

2016年4月現在で約600名いるとされるものの、生殖医療専門医が不在の都道府県もあり、

岩手県、佐賀県、宮崎県が該当します。

加えて、都道府県内に5名以下という県は15県もあります。

そのため、地理的な要素に左右されない、エリアを超えた連携が必要となります。

そうしたモデルがすでに欧州では展開されています。先に紹介したFerti Protektが主導しています。

搬送時の温度管理、卵巣の機能を確認するためのViability testなどによって高いクォリティを実現しています。

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